理化学関連機器
新・研究用実験装置 電動ピペットシステム
ぴぺすま
一般的な多関節ロボットでハンドリング可能な電動ピペットシステム
“外部制御なので人手が不要だから、取扱い注意の液体も容易に分注”
◾️面倒で複雑な分注操作をスマートに自動化&省力化
◾️市販の多関節ロボットで操作可能
◾️有害な物質も安全に取扱い
◾️パソコンから外部制御が可能
「ぴぺすま」 は、複雑な分注操作を安価に自動化できるスマートな製品です。
研究室で日常的に、多数のサンプルを分注するようなシーンでの活用が期待できます。
マイクロピペットは、微量の液体を必要なだけ分注(吸引、排出 )するためのツールです。分子生物学、製薬、医学、分析化学、環境科学、食品関連分野、化粧品、化学工業など幅広い分野で利用されています。
マイクロピペットは大きく分けると手動タイプと電動タイプがありますが、いずれも内部ピストンの上下 動による空気の体積変化によって液体の吸引と排出を行います。このうち電動タイプのマイクロピペットは、オペレータの操作に起因した分注量のばらつきを抑えられることから高いニーズがあります。
ピペット先端の接液部には、使い捨てのプラスチック製チップを取り付けて使用するのが一般的です。
容量可変のマイクロピペットであれば、上部に設けられたダイヤルで容量を指定することで、任意の容量の分注を行うことが可能です。
しかしながら、近年注目を集めているラボラトリーオートメーションの分野で、分注操作の自動化を行おうとした場合、従来のマイクロピペットをロボットで操作することは簡単ではありませんでした。従来のマイクロピペットは人間工学に基づいて設計された形状と機能を有しているため、市販の多関節ロボットでは把持することさえ困難でした。
そこで原子力機構の大澤崇人研究主幹は、市販の一般的な多関節ロボットでもピペット操作が可能な新しい電動ピペットを開発しました。
特徴
- 一般的なロボットハンドで把持しやすいシンプルな形状
- 手動操作が可能(コントロールボックスのボタンを使用)
- 外部制御も可能(パソコン等からの制御コマンドで制御)
- 速度可変式ダイヤルで、迅速に任意の分注容量を指定(手動操作の場合)
- フットスイッチ(オプション)が接続可能
- 電動チップ排出機構搭載(チップ排出用のギミックは不必要)
- 市販の多関節ロボットと組み合わせることで、分注操作を自動化。
- 毒劇物や放射性物質を含んだ液体など、有害な物質でも安全に実験を実施。
- 電動ピペットは、制御系を組み込んだコントロールボックスとLANケーブル接続可能。
- 電動ピペット内に制御基板がないので、酸による腐食や放射線によるモータ故障が起きにくい。万が一の故障の場合も、ピペット部だけの買い替えだけでOK。
- 安心価格で研究室レベルでの導入が容易。
機能
市販の多関節ロボットに最適な設計
- ロボットと組み合わせることで分注操作を完全自動化
- 雪動チップ排出機能搭載
- 毒劇物や放射性物質を含んだ液体など有害な物質でも安全に取り扱い可能
- ピペット側に制御系がないので薬品や放射線による故障を軽減
故障時はピペット部の交換のみでOK
シンプルなコントロールボックス
- 制御機能をコントロールボックスに集約
- 手動操作でもコンピューター制御でもピペットの動作をコントロール
- ボタンとダイヤルで手動操作
- 外部入力端子を装備。コンピューターからの入カコマンドで制御
使用礫境に応じたピペットの形状
- ピペットの形状は角型と丸型を用意さまさまな使用環境に対応可能