農学環境関連機器
デジタル土壌カルシメーター FOGⅡ
無機炭素は通常、土壌や堆積物内に炭素塩として存在しています。土壌や堆積物内に見られる最も一般的な鉱物は、方解石(CaCO₃)、菱苦土石(MaCO₃)、そして苦土石(CaMg(CO₃)₂)と呼ばれるそれらの化合物です。
土壌起源や形成条件、或いは堆積物を形成する要素の位置によっては、菱鉄鉱(FeCO₃)等といったほかの形態の炭酸塩鉱物がみられることもあります。土壌内の全炭酸塩含有量は、土壌の肥沃度を示すのに重要で、土壌や堆積物における無機炭素(lC)の定量化は、生物地球化学的な過程を理解するために必要であり、石灰処理に対しても有効な手段です。
特徴
装置には圧力と温度の同時測定が可能なマルチセンサー原理を適用しています。
温度測定に加え、自動温度補正機能が内蔵されており、1回で非常に正確性の高い全炭酸塩測定を実現します!
また簡単に持ち運べるその装置は、現場での作業に最適です。
アメリカ土壌学会が定める土壌や堆積物内の炭酸カルシウム測定における標準試験方法に適合しています。
土壌中のカルシウム濃度を把握し、健康な土づくり、元気な植物づくりにご活用下さい.
なぜカルシウム(Ca)が必要か
土壌 | カルシウムには土壌を開く(ふわふわした綿状にする)働きがあるため、土壌構造が改善され、農作物の根やミミズ、酸素、水、そして微生物の移動を容易にします。 |
植物 | カルシウムはその役割からしばしば「すべてのミネラルの運送躍」と呼ばれ、他の栄養素を動かす働きがあります。 |
植物の栄養欠乏症 | 根系の成長不良や生命力の欠乏など、トマトやトウガラシ、ズッキーニといった野菜に見られる尻腐れ、セロリやイモ類、芽キャベツの内部変色(茶色や黒)、若い葉の奇形や壊死。 |
カルシウムの利点
- 良い土壌構造は適切なカルシウム濃度に支えられている。
- 土壌表面のひび割れを防ぐ。
土壌は湿った状態で踏まれたり押さえつけられたりすると固くなるが、すぐに元に戻る。 - カルシウムは酸性の土壌を中和する。
- カルシウムは土壌構造や土質の改善において重要な役割を担う。
- 土壌の塩分濃度を下げ、リン酸の損失を減らす。
- 水の地中浸透を助ける。
- 根系の成長を促進する。
- 植物が大量に必要とするのは窒素とカリウムのみである。
- 高カリウム濃度はカルシウムの摂取量を減らす。
仕様
- 測定単位
- %CaCO₃
- 測定範囲
- 0~100%CaCO₃
- 精度
- 0.5%CaCO₃
- 分解能
- 0.1%
- 線型性(r2)
- 0.999
- 温度機能
- 温度計付き自動温度補正機能内蔵(5~50℃)
- 反応容器
- ガラス瓶
- サンプル量
- 0.5~5g
- 測定時間
- 約30秒
- データ保存
- 50回の測定結果を保存可能
- 保護等級
- IP65
- 材質
- 本体ケース:ABS、 キーボード:ポリエステル、 液晶:樹脂コーティング(傷防止)
- 電源
- 単三アルカリ乾電池×3本
- 寸法/重量
- 20×9.4×3.9cm/350g